ソフト・パワーのメディア文化政策

国際発信力を求めて

ソフト・パワーのメディア文化政策
著者 佐藤 卓己
渡辺 靖
柴内 康文
ジャンル 社会学 > メディア・文化
出版年月日 2012/11/20
ISBN 9784788513136
判型・ページ数 A5・356ページ
定価 本体3,600円+税
在庫 在庫あり

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「文化立国」日本の海外発信力はなぜ弱いのか? イギリス,ドイツ,フランス,アメリカ,日本の文化政策を検討し,比較メディア論の視点から「クール・ジャパン」への途を探る。コンテンツとメディアから多面的に日本のソフト・パワー政策を問い直す書。
ソフト・パワーのメディア文化政策─目次

はじめに 「メディア文化政策」とは何か佐藤卓己
1 「文化力」の時代、ふたたび
2 明治啓蒙の「文明」と大正教養の「文化」
3 細分化の「メディア=広告媒体」

第一部 ソフト・パワーの興亡史
序論 ソフト・パワー研究の新たな地平線へ向けて 渡辺 靖
1 ソフト・パワー論の系譜
2 各章のポイント
3 ソフト・パワー論への貢献

第一章 「イギリス国王=インド皇帝」のソフト・パワー構築プロセス 本田毅彦
1 イギリス帝国史上最大のメディア・イベント
2 レディ・トラベラーと日本陸軍中将の目撃証言
3 ベンガル分割という大失策
4 デリー・ダーバーからダイアモンド・ジュビリーへ

第二章 国民国家ドイツの「魅力」と民族メディア 植村和秀
1 ドイツ帝国のソフト・パワー
2 ドイツ民族へのメディア文化政策
3 ドイツ国民国家の無色化

第三章 フランスにおけるブランド戦略の活路 青木貞茂
1 国家ブランド・フランスとブランド戦略
2 国家ブランドの機能と特徴
3 国家ブランドを支える再帰的循環
4 フランスの国家ブランド・マネジメント
5 これからのフランス国家ブランド・マネジメントの課題とその解決策

第四章 オバマ時代のパブリック・ディプロマシー 渡辺 靖
1 アメリカにおけるソフト・パワー論
2 パブリック・ディプロマシーとメディアの関係史
3 パブリック・ディプロマシー2.0
4 二一世紀のプロパガンダ

第五章 「文化立国」日本におけるメディア論の貧困 佐藤卓己
1 全体主義型の「文化政策」?
2 文化政治と対支文化事業
3 メディア統制と国際文化振興会
4 思想戦と観光立国
5 空を目指した文化国家
参考文献

第二部 文化政策のメディア論
序論 文化政策―メディアからのアプローチ 柴内康文

第一章 「博覧会のメディア論」の系譜福間良明
1 大阪万博の高揚と博覧会研究の低迷
2 情報社会論・都市文化研究との接合
3 カルチュラル・スタディーズとポスト・コロニアル研究の視座
4 戦後政治と開発イデオロギーへの問い

第二章 出版メディアにおける『武士道』と『1Q84』のあいだ 松永智子
1 出版をめぐる「メディア政策」と「文化政策」
2 国策としての対外出版文化
3 商品化する書物、消費される日本
4 「書物」の可能性

第三章 越境する映画文化政策の展望 赤上裕幸
1 第一次世界大戦後の「次に来るメディア」
2 文化政策の弾丸効果論?
3 高級化する映画文化政策
4 二一〇〇年、グローバル・フィルムへ

第四章 電信―電波―電視のメディア文化政策 白戸健一郎
1 電気通信網をめぐる情報覇権
2 プロパガンダ兵器としてのラジオ
3 テレビの文化帝国主義
4 衛星放送に幻視された地球村
5 グローバリゼーションと映像新時代

第五章 ポピュラー音楽の覇権をめぐるメディア文化政策 長崎励朗
1 ハード・パワーの時代におけるソフト・パワー
2 ソフト・パワーの米英独占体制
3 ワールド・ミュージックの台頭
4 インターネット時代における音楽ソフト・パワーのあり方
5 ポピュラー音楽研究とソフト・パワーの今後

第六章 コンテンツ・アーキテクチャ・ソーシャル 柴内康文
1 情報化と「文化政策」
2 ネット「文化政策」と「ネット文化」政策
3 インターネット文化の展開と「文化政策」
4 ネット文化政策への視座

あとがき
索引

  装幀―虎尾隆

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