デジタルウィズダムの時代へ

若者とデジタルメディアのエンゲージメント

デジタルウィズダムの時代へ
著者 高橋 利枝
ジャンル 社会学 > メディア・文化
出版年月日 2016/10/07
ISBN 9784788514959
判型・ページ数 A5・364ページ
定価 本体4,000円+税
在庫 在庫あり

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社会の全域をグローバル化し,日常生活に新たな機会とリスクをもたらすデジタルメディア。若者はいかに関与し利用するのか。日・米・英の調査から,デジタル革命時代を生きぬく人間像を再構築する。15年にわたる「若者とメディア」研究の集大成。
デジタル・ウィズダムの時代へ――目次

プロローグ
1 本書の目的
  変動する世界
  デジタルネイティブ―新たな機会とリスク
  21世紀に求められる若者像―グローバル人材]

2 本書の構成

第1章 デジタルネイティブを超えて
1 デジタルネイティブとは?
2 デジタルネイティブの研究動向
 2―1 世界におけるデジタルネイティブ研究
 2―2 日本におけるデジタルネイティブ研究
 2―3 デジタルネイティブの定義
 2―4 デジタル世代vs.非デジタル世代
3 デジタルネイティブに対する批判
4 デジタルネイティブを超えて
 4―1 デジタルネイティブの再構築
 4―2 世代論を超えて

第2章 コミュニケーションの複雑性モデル
    ―若者とメディアを捉えるための理論枠組み
1 「オーディエンス・エンゲージメント」の概念
 1―1 「オーディエンスの能動性」が語られる文脈
 1―2 「オーディエンスの能動性」から「オーディエンス・エンゲージメント」へ
2 日常生活のパラダイム
 2―1 「能動的オーディエンス」のパラダイムから「日常生活」のパラダイムへ
 2―2 自己形成とメディア
3 複雑系のパラダイムとメディア・オーディエンス研究
 3―1 複雑系のパラダイム
 3―2 オーディエンス研究と複雑系のパラダイム
4 コミュニケーションの複雑性モデル

第3章 つながり
    ―なぜ若者は絶え間ないつながりを求めるのか?
1 携帯電話と絶え間ないつながり
 1―1 いつもオン
 1―2 脱―埋め込み
2 ソーシャルメディアとつながり―日本の文脈から
 2―1 ソーシャルメディアとウチ、空気
 2―2 ソーシャルメディアと高コンテクスト文化/低コンテクスト文化
3 モバイル・メディアの機会とリスク
 3―1 存在論的安心
 3―2 トランスナショナルなつながり
 3―3 絶え間ないつながりによる新たな機会とリスク
4 なぜ若者は絶え間ないつながりを求めるのか?

第4章 デジタルリテラシー
    ―新たな機会を最大に享受するためにはどうしたらいいか?
1 なぜ今デジタルリテラシーが必要なのか?
 1―1 メディアリテラシーが語られる社会的文脈
 1―2 デジタルリテラシーの定義
2 アクセス
 2―1 情報検索
 2―2 ウチの強化のための友達情報の探索
 2―3 ニュースのカスタマイズ
 2―4 情報のオーセンティシティ
3 クリティカル(分析・判断・利用・解釈)
 3―1 ソーシャルメディアに対するクリティカルな解釈
 3―2 マスメディアに対するクリティカルな解釈
 3―3 Wikipedia の批判的利用
4 戦術的消費(Tactics)
 4―1 時― 空間の構造化
 4―2 広告に対する戦術
 4―3 インフォーマル/フォーマル・ラーニング
5 協働
 5―1 マルチタスク
 5―2  プレイ、パーフォーマンス、シミュレーション
 5―3 擬似的共視聴
6 共有・参加
 6―1 親密圏の強化
 6―2 公共圏の創造と参加
7 グローバル時代、デジタル時代において、新たな機会を最大に享受するためには
 どうしたらいいか?
 7―1 デジタルリテラシーとオーディエンス・エンゲージメント
 7―2 グローバル人材とデジタルリテラシー

第5章 リスク
     ―リスクを最小限にするにはどうしたらいいのか?
1 リスク社会を生きる若者たち
2 いじめと誹謗中傷
 2―1 ネットいじめのニュース報道
 2―2 いじめと個人情報をさらす
 2―3 保護者の介入
 2―4 いじめの対処法
3 個人情報とプライバシー
 3―1 投稿写真によるトラブル
 3―2 Twitter―教室の遊びの延長
 3―3 プライバシーの問題に関する対処法
4 ストーカーとオンライン上の出会い
 4―1 Facebook ストーキング
 4―2 オンライン上での出会い
5 中毒と依存
 5―1 中毒
 5―2 ソーシャルメディア疲れ
 5―3 支配
6 リスクを最小限にするためにはどうしたらいいのか?

第6章 自己創造
    ―なぜ若者はメディアと関わるのか?
1 自己創造の概念
2 ソーシャルメディアと印象管理
 2―1 リスキーな印象管理
 2―2 リア充に印象管理
 2―3 保守的な印象管理
3 自己表現
 3―1 ソーシャルメディア・マネジメント
 3―2 セルフィによる自己表現
4 自己実現
 4―1 自己創造と日本の社会規範
 4―2 トランスナショナルなテレビ番組と自己創造
 4―3 ソーシャルメディアと自己創造
5 なぜ若者はメディアと関わるのか?

終章 グローバル時代を生きる若者たち
    ―21世紀日本とグローバル化の行方
1 グローバル時代、デジタル時代における若者の複雑性
 1―1 個人の相互作用性と適応性
 1―2 社会集団の複雑性
 1―3 個人の自己創造とターニングポイント
 1―4 文化の複雑性
2 21世紀日本とグローバル化の行方
 2―1 日本におけるコスモポリタニズムの可能性
 2―2 コスモポリタン的文化とトランスナショナルなつながり
 2―3 コスモポリタン的文化とグローバル人材

エピローグ

* * *

補論 能動的オーディエンス研究の系譜
1 アメリカのコミュニケーション研究における「利用と満足」研究
 1―1 初期「利用と満足」研究の再考
 1―2 「利用と満足」研究の理論化と批判
 1―3 「利用と満足」研究とオーディエンスの能動性
2 イギリスのカルチュラル・スタディズとヨーロッパの受容理論における受容研究
 2―1 エンコーディング/ディコーディング・モデル
 2―2 受容研究と「利用と満足」研究
 2―3 受容研究vs.メディア帝国主義
3 日本の情報社会論における情報行動論
 3―1 情報行動論
 3―2 日本における「利用と満足」研究
 3―3 情報行動論と「利用と満足」研究

付録 リサーチデザイン
1 調査概要
2 フィールドワーク
3 インフォーマント
4 データ分析

参考文献
索引

装幀= 新曜社デザイン室

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